更新日:2026/10/8
この記事で分かること
- 2026年(令和8年)路線価の上昇率ランキング
2位:大阪府 枚方市(再開発・実績反映のタイムラグ)
3位:神奈川県 相模原市緑区 橋本(リニア効果と工場街からの変化)
そこで、国税庁は毎年1月1日時点における道路に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価格を7月初旬に公表しています。
- 栃木県宇都宮市 岡本・北の杜タウン予定地付近 — 上昇率 約254%(価格13→46)
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JR岡本駅まで徒歩約15分の工場跡地であり、再開発によって、住宅地や広場として整備される予定の土地です。
さらにスーパーやホームセンター等の商業施設、子育て支援施設、スポーツ施設や温浴施設など、ライフスタイルに特化した施設も建設予定の注目のエリアです。
💡注目ポイント
かつては「大工場地区」に指定され、用途が限られていた土地が、地区区分の変更により「普通住宅地区」となりました。
これによって、住宅や商業施設の建設が可能になり、土地の利用価値が一変しました。
幅広く利用できる土地となり再開発が進むことによって、人々の生活導線も変わります。周辺の土地もどのような変化があるのか、今後注目のエリアです。
工場跡地の再開発+地区区分の転換がもたらした、典型的な地価上昇事例といえます。
022026年度 路線価 上昇率ランキング第2位
- 2位:大阪府枚方市駅付近 — 上昇率 約152%(価格155→390)
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京阪「枚方市駅」北口エリアは、数年前から再開発が進み、2024年に順次新しい施設等がオープンしています
特に、新町1丁目1番地(旧枚方団地周辺の通り)の路線価が、前年比で約2.5倍(+151%)という大きな上昇を見せました。
再開発事業に伴う「評価ロジックのタイムラグ」と「街の質の根本的な変化」がありました。
時系列を見てみると、さらに変化が分かりやすいと思います。 -
年(評価時点) 路線価(1㎡あたり) 借地権割合 主な街の様子・状態 2020年
(令和2年)140千円 D (60%) 昭和レトロな老朽団地(公社枚方団地等)が建ち並ぶエリア 2021〜2024年 個別評価 - 再開発工事に伴い路線価が一時抹消(個別査定扱い) 2025年
(令和7年)155千円 D (60%) OPH枚方駅前が完成。路線価が「155D」として再新設 2026年
(令和8年)390千円 C (70%) 枚方モール本格稼働。前年比+151%の爆上がり - なぜ2025年は「155D」と控えめだったのに、2026年に「390C」へ跳ね上がったのか?
- 4つのステップで読み解きます。
Step 1:再開発前の姿(2020年以前:140D)
かつてこの場所には、昭和期に建設された大阪府住宅供給公社の「枚方団地」や市営住宅が広がっていました。
駅から近いものの、住宅地としての落ち着いたエリアであり、路線価も「140D」という住宅地ベースの評価でした。
Step 2:工事と個別評価(2021年〜2024年)
大規模な駅前再開発(枚方市駅周辺地区第一種市街地再開発事業)が本格化し、旧団地は解体へ。
道路形状や区画が大きく変わる工事期間中は一律の路線価が引かれず、案件ごとの「個別評価」期間に入ります。
Step 3:とりあえず復帰した「仮の評価」(2025年:155D)
2024年に高層住宅「OPH枚方駅前」が完成し、道路が新たに整備されたことで、2025年分として久しぶりに路線価(155D)が再設定されました。
しかし、この時点(2025年1月1日評価)では、隣接する大型商業施設「枚方モール(ステーションヒル枚方)」は開業直後(2024年9月オープン)であり、
実際の歩行者数や店舗の収益データが出揃っていませんでした。
そのため国税庁は、「開発前の140D + 過去数年のベース地価上昇分」を反映した控えめな数値(住宅地ベースの安全値)として「155D」をひとまず設定したと考えられます。
また、ここで地区区分は元々の「普通住宅地区」から、「普通商業・併用住宅地区」に変更されています。
Step 4:実績反映による本査定(2026年:390C)
そして迎えた2026年。枚方モールやカンデオホテルズが1年間フル稼働し、ペデストリアンデッキからの人流データや、周辺店舗の実効賃料(収益性)が確定しました。
国税庁は「この通りはもはや住宅地ではなく、駅直結の商業エリアである」と正式に認定。
借地権割合を「D(60%)」から「C(70%)」へ引き上げると同時に、本来の商業価値に合わせた「390C」へと一気に修正を行ったと考えられます。
032026年度 路線価 上昇率ランキング第3位
- 神奈川県 相模原市緑区(橋本エリア・西橋本3丁目) — 上昇率 約140%(価格96→230)
- リニア中央新幹線「神奈川県駅(仮称)」の建設が進む神奈川県相模原市緑区(橋本エリア・西橋本3丁目)も地価が跳ね上がっています。
こちらも「中小工業地区 ➔ 普通商業・併用住宅地区」への地区区分変更と、リニア新駅効果が重なり、わずか1年で路線価が大幅に上昇しました。
💡注目ポイント:リニア開発が呼び込んだ「工場の街」からの転換
かつては金属加工工場や隣接工場の従業員駐車場に囲まれた「工場街の裏道」だったため評価が抑えられていましたが、リニア新駅の整備に伴い一帯の街づくりが一気に加速しました。
工場の撤去・売却が進んで大型分譲マンションが建設されたことで、道路の実態も「工場の裏道」から「住民が行き交う主要道路」へと変わりました。
地区区分の変更(1位の岡本と同じパターン)にリニア開通を見越した開発圧力が加わったことで、周辺の相場水準(230D)へ一気に修正された典型的な事例です。
まとめ再開発による地価上昇は「タイミング」と「実態変化」で読む
今回は2026年路線価上昇率の上位事例から、地価が急上昇するメカニズムを解説しました。
再開発による地価への影響には、「開発を見越して地区区分が改定されて上がるパターン」もあれば、
枚方市のように「施設開業後の人流データが出揃ってから時差(タイムラグ)で跳ね上がるパターン」もあります。
路線価は、単なる現在の価値だけでなく「街の用途の変化」や「過去の実績数値」が遅れて反映される仕組みを持っています。
地価の変遷やその裏にある評価ロジックを読み解くことで、次にどの街が発展するのか、その将来性やポテンシャルが見えてくるようになります。
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